軽バンの電力供給はソーラー充電とUSB化。
【本記事はプロモーションを含みます】
電力供給のUSB化をすすめました・・・
車旅は目的に応じて装備が変わってきます。
その中でも、車種に応じた電力供給のシステムは様々なスタイルがあるようです。
「ボンジョルノ号」は、排気量660㏄の軽バンなので、2000㏄を超える大きなバンコンやキャブコンとは違ったスタイルとなります。
(千葉県 外房安房小湊・海沿いの裏道)
どのようにエネルギーを節約できるか、まさにエコな設備が必要となってきます。
そこが、この小さな軽バンでも大きな車と大差なく、日本一周の長期車旅が実現できるかどうかに挑戦する。
小さなヨットで太平洋を横断するような感じです。
ここが面白いところであり、ドキドキしてハマってしまった理由です。
◆軽バンの発電量
軽バンのオルタネータ―(発電機)は発電量が小さく、メインバッテリーの容量も小さいので、搭載する様々な電装品に十分な電力供給がなされるかどうかが課題でした。
クリッパーバンの発電量は50A、ハイエースになると100A~130Aと2倍の発電量といわれています。
オルタネーターは普通使用される回転域で充分な電圧と電流が発電されるように作られていて、軽自動車の場合は2000rpm以上あれば十分な発電量になるように設計されているようです。よほど電気を消費する電装品を使わなければですが。
なので、高回転になって電圧が上がってもレギュレーターが制御して、安定した電圧で電力の供給ができる様に制御されているのですね。
発電量を多く必要とする寒冷地では、発電機の出力をアップすることもあるそうです。今回はノーマル使用として検討しています。
そこで基礎知識として、エンジン、発電機、メインバッテリーがどの様な関係か調べました。
◆おさらい エンジン始動から走行まで:古い車の例。(HV系は除く)
(1)キーを回す。メインバッテリーでセルモーターを回しエンジンを始動。
(2)エンジン始動後、発電機が発電開始。
(3)発電された電気は、メインバッテリーを充電・電装品にも供給。
(4)メインバッテリー充電完了後、殆どが電装品に使われる。
市販の車は、このバランスが取れた状態で設計されています。
◆サブバッテリーの充電方法のおさらい。
通常のキャンピングカーで電気を多く使う場合は、メインバッテリーの負担を減らすため、サブバッテリーを使うのが定番ですね。その充電方法が分かれ道となり、今回のテーマとなりました。
サブバッテリーへの充電方法は以下の3種類です。
(1)走行充電
走行中、或いはアイドリングしながらメインバッテリーを充電し、充電が完了するとサブバッテリーに自動的に切替えて充電するシステムで、多く用採されているようです。
切替えを自作している方も見かけましたが、大電流を扱うため技術が必要ですね。
メインバッテリーとサブバッテリーの相互関係や、制御装置、或いはサブバッテリーの種類による充電電圧・電流の制御、接続方法の種類などの知識が必要です。
この辺は色々研究しているキャンパーの方が多くいて関心します。
(2)ソーラー充電
車の発電機ではなく、ソーラーパネルからサブバッテリーに充電するシステムです。
走行充電が止まったら、ソーラー充電に切り替えるシステムを自作された方もありました。これは技術が要りますね。
通常ソーラーパネルで発電された電気は、コントローラーに送られサブバッテリーへの充電に使われます。コントローラーにはバッテリーに繋げ充電する端子と12V出力の端子があります。自分のはUSB出力2A2ポートを備えています。
(3)ポータブル電源、或いは充電したバッテリーを使う。
最近流行のリチュームイオンバッテリーを使った軽量でコンパクトなポータブルバッテリーが便利になってきました。高価ですがソーラー、シガレット、家庭用100Vでも充電できる商品もありメリットが大きいですね。
自動車用の鉛バッテリーを使う方もいます。
自分も最初は使うときだけ持ち込んでいました。ただし、充電中に水素を発生しますで、車外に置いてソーラー充電していました。通常は自宅で充電完了したものを持ち込んで使っていました。
(福島県 道の駅しもごう 右端) まだルーフに乗せる前。釣りの三脚に引っ掛けていた。
36Ahのバッテリーにソーラーのコントローラーを取付けてどこでも充電できるようにしていた。
重いです・・・
◆メインバッテリー系と完全に切り離すメリット。
様々なシステムを検討しました。
その結果としては、シンプルな方法を採用することにしました。
それは、完全に車のシステムから切り離すことです。
(1)メインシステムに負担を掛けない。
軽自動車のオルタネータの発電電流は普通50A程度で、発電電圧14Vとして700w(0.7Kw)程度の発電量です。メインバッテリー充電と全ての電装品の電力をまかないます。
700wって自宅だったら何が使えるでしょうかね~。省エネエアコン1台程ですか・・・
なので、軽バン「ボンジョルノ号」では極力見えるところ(外部のライト周り、カーラジオ(最低限)、ルームランプ2か所、7インチポータブルナビ、コンパネ(メーター、FANスイッチのあるところ)の照明用だけをメインバッテリーから供給することにしました。3速ATチェンジレバーの照明(電球)もありません!
手もとが真っ暗・・・
左:夜 右:昼 (シフトレバーに照明なし。あまりの暗さに、LEDの灯かりをつけた応運転席)
48㎰(馬力)と微力です。その内、約3㎰(馬力)が発電に使われているのです。
少ない発電量で小さなメインバッテリーの充電をはじめ電装品を賄います。できるなら少しでも出力を走行に使いたいものです^^
そこに、大出力のオーディオをはじめあれやこれやと多くの電装品をつけるとメインバッテリーに負担をかける「電気くい虫」になってしまいます。
(2)車の改造がいらない。
全く別システムなので、電装系の改造がいらなくシンプルなモデルになるのです。
◆ボンジョルノ号の場合
バッテリ12V系から、USB5V系に電装品を統一しました。
ソーラーで発電した電気は、12Vのディープサイクルバッテリー20Ahを充電します。
サブバッテリーからその先は全てUSB系にしています。
以前は、12Vからインバーターで100Vに上げてPC(9v変圧)やTV(100V)の電源としていました。
一般的なインバーター(DC12VをAC100Vに変換)自体がロスする電力は10~15%程もあります。USBに比べるとかなり効率的ではないと考えました。
例えば300Wのインバーターで最大効率90%の場合、無負荷時16W、最大効率時で33W程度の電力が熱になって失われます。USB(5V)への変換損失は、2AのUSBでも4W程度です。電力ロスに大きな違いがでてきます。
よって、インバーターにも頼らず、ソーラー発電とサブバッテリーのみで電力を供給するエコなUSB化の方法となりました。
◆USB接続で使っているもの
(1)PC(Windows10):電源はUSB充電、キービード・マウスもUSB充電。
(3)扇風機 2台
(4)室内照明(停車中用)USB電球
(5)USBソケット (全部で10ポート) 各種電装品用(WiFiルータ等)
◆使い勝手は?
(1)室内、床下などが広くなったり。
(2)この夏(37度の猛暑)でも冷蔵庫を使わずポットが大活躍した。
(3)USB接続機器が増えており、不満は生じなかった。
(4)スマホやTVなど、USBポートが多く同時に充電ができた。
(5)ソーラー充電の20Aの小さなディープサイクルバッテリー2台で十分14日間の電力を供給してくれた。
*当時のソラーパネル実験のリンクです。
この1年間素人なりに様々なシステムを考えた結果、単純でシンプルなUSBシステムにたどり着きました。
書くほどの事でもありませんでしたが、この過程で学んだ事は貴重で、今後大型キャンピングカーに移行(ありえないか・・)する時に役立つと思いました。
なにしろ大きな電流を流せるバッテリーは、間違った使い方をすると爆発などとても危険なものになります。十分エンジニアと相談しながら進めることが大事です。
ブログをご覧いただき、ありがとうございました!
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